SACD ハイブリッド

気品に充ちた贅沢なサウンドステージ!
待望!カルロス・クライバー究極の名盤がSACDハイブリッド化!

J.シュトラウスU歌劇<こうもり>(全曲)
指揮:カルロス・クライバー
バイエルン国立管弦楽団


価格:6,500円(税込)
ESSG-90041/42[SACD Hybrid 2枚組]
DSD MASTERING
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
CD層:ADD
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用

SOLD OUT!

エソテリックならではの妥協を排したSuper Audio CDハイブリッド盤!

 オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、 Super Audio CDハイブリッド化による圧倒的な音質向上で話題沸騰中のエソテリックによるデッカとドイツ・グラモフォンの名盤復刻シリーズ。発売以来LP時代を通じて決定的名盤と評価され、 CD時代になった現代にいたるまで、カタログから消えたことのない名盤を高音質マスターから DSDマスタリングし、初のSuper Audio CDハイブリッド化を実現しています。

 今回は1970年代にドイツ・グラモフォンがそのクラシック専門レーベルとしての威信をかけて世に問うたオペレッタの名盤です。ステージの細部にいたるまで、美しい響きのなかで浮き立つ歌手陣とオーケストラ。空気感や気配感まで感じさせる贅沢なサウンドステージが魅力です。


今なお生き続けるカリスマ、カルロス・クライバーによる極めつき《こうもり》
 指揮者カルロス・クライバー(1930.7.3-2004.7.13)は、没後6年を経た今もなお、その人気は衰えることがありません。優美で華麗な指揮姿、極端に少ない演奏会やレパートリー、キャンセルの多さ、そして何よりもオペラ・コンサートを問わず、演奏そのものの圧倒的な魅力によって、数多くの聴衆を魅了したカリスマでした。クライバーのスタジオ録音は、1973年の《魔弾の射手》に始まり、 1982年の《トリスタン》にいたるDG録音8点とEMI録音1点のみで、そのほかは公式非公式を問わず全てライヴ録音によるものです。 1975年から76年にかけて録音された《こうもり》は、DGデビュー盤となった《魔弾の射手》に次いで 2番目のオペラ全曲盤となったもので、クライバー晩年の30年間最も密接な関係を持っていたバイエルン国立歌劇場のアンサンプルとの初録音となったものです。1974年の大晦日にオットー・シェンクの新演出でプレミエを出したバイエルン国立歌劇場の《こうもり》は、《ばらの騎士》とともに同歌劇場の名物プロダクションとなり、クライバーも1988年までその上演をほぼすべて指揮しました(1984年のライヴ映像もDVD化されている)。このDG録音は、その成果をヘルクレスザールでのセッションで再現したものです。

最高のキャストによる最高のエンターテインメント
 歌手陣には、ヴァラディ、ポップ、プライ、コロ、ヴァイクルなど録音当時旬の名オペラ歌手をそろえ、豊麗な声の饗宴を実現させる一方で、ロシア貴族のオルロフスキー役にはロシア民謡歌手のイヴァン・レブロフが起用され、裏声で歌う独自のキャラクターづくりが際立っています。演奏会でもしばしばアンコールで指揮した序曲、第2幕中で演奏され、全曲のクライマックスともいえる圧倒的な「雷鳴と電光」をはじめ、全曲にわたってクライバーの緩急自在の指揮に機敏に反応するオーケストラの筋肉質の響きも他の演奏からは聴けない魅力です。ダイアローグの演出は、オペラ上演の演出を担当したオットー・シェンクが手がけ、セッション録音ながら、実際のオペラ上演のような生き生きとした舞台の感覚を味わうことができるのは、カラヤンの《メリー・ウィドウ》と同様です。

最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化が実現
 収録が行われたのは、優れた音響を誇るミュンヘンのヘルクレスザールで、美しい響きのなかで細部をクリアに再現できるのが特徴。クーベリックとバイエルン放送響の一連の録音などで同ホールの音響効果を知り尽くしたDGならでは安定感のある明晰な音づくりは、デリケートなピアニシモのハーモニーを大切にするクライバーの音楽性を引きだします。この「こうもり」は、デジタル初期の1985年にCD化され、1999年にはOIBP化、2008年にはSHM-CD化された名録音ですが、今回改めて高音質マスターからのDSDリマスタリングが施され、これまでにない鮮明かつクリアなサウンドで、クライバーが繰り広げる演奏のドラマを味わうことが可能となりました。

「作曲者さえ思い描けなかった、クライバーによる究極の名演」
 『何といっても、クライバーのいきいきとした生彩あふれる指揮が素晴らしい。序曲を、あるいは劇中で演奏されるポルカ「雷鳴と電光」を聴いただけで、これぞクライバー!と、嬉しくなってしまうはずである。歌手陣は適役が揃っているし、中でもロシア民謡歌手のイヴァン・レブロフが裏声で歌い、語る珍妙なオルロフスキーは絶品である。』
(歌崎和彦、『ONTOMO MOOK クラシック名盤大全・オペラ声楽曲編』2000年)

 『もし究極の名演があるとすれば、この《こうもり》ではないだろうか。クライバーは二度出演したニューイヤー・コンサートでもワルツやポルカにすばらしい演奏を聴かせたが、《こうもり》はそれ以上である。作曲家だってこれ以上の演奏が可能とは思わなかっただろう。』
(浅里公三、『レコード芸術選定・クラシック不滅の名盤』2007年)



■収録曲
J.シュトラウスII(1825-1899)
喜歌劇《こうもり》(全曲)

< 演 奏 >
バイエルン国立管弦楽団
指揮:カルロス・クライバー

[配役]
・ ヘルマン・プライ(Br:ガブリエル・アイゼンシュタイン)
・ ユリア・ヴァラディ(S:ロザリンデ)
・ ルチア・ポップ(S:アデーレ)
・ ベンノ・クッシェ(Bs:フランク)
・ イヴァン・レブロフ(オルロフスキー)
・ ルネ・コロ(T:アルフレート)
・ ベルント・ヴァイクル(Br:ファルケ)
・ フェリー・グルーバー(T:ブリント)
・ エヴィ・リスト(S:イーダ)
・ フランツ・ムクネセーダー(語り:フロッシュ)
・ ニコライ・ルゴヴォワ(Bs:イヴァン)
・ ダイアローグ演出:オットー・シェンク
バイエルン国立歌劇場合唱団
(合唱指揮:ヴォルフガング・バウムガルト)

[録音]
1975年10月〜1976年3月、ミュンヘン、ヘルクレレスザール
[LP初出] 2707088(1976年)
[日本盤LP初出] MG8200〜01 (1976年10月)
[オリジナルレコーディング/プロデューサー] ハンス・ヒルシュ
[オリジナルレコーディング/ディレクター] ハンス・ヴェーバー
[オリジナルレコーディング/バランス・エンジニア] クラウス・シャイベ
[オリジナルレコーディング/エンジニア]
クラウス・ベーレンス、ヴォルフ=ディーター・カラヴァトキー
[SACDプロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)
[SACDディレクター] 石原一博(東京電化株式会社)
[SACDリマスタリング・エンジニア] 杉本一家
(ビクター・クリエイティブ・メディア、マスタリング・センター)
[SACDオーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)
[編集総括] 高橋宏明(東京電化株式会社)
[解説] 黒田恭一、フランツペーター・メスマー
[対訳] 渡辺 護
[デザイン] 野村晴彦
[企画協力] 東京電化株式会社
[企画/販売] エソテリック株式会社