エソテリックならではの妥協を排したSuper Audio CDハイブリッド盤!
オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、Super Audio
CDハイブリッド化による圧倒的な音質向上で話題沸騰中のエソテリックによる名盤復刻シリーズ。発売以来LP時代を通じて決定的名盤と評価され、CD時代になった現代にいたるまで、カタログから消えたことのない名盤を高音質マスターからDSDマスタリングし、初のSuper
Audio CDハイブリッド化を実現しています。
■カラヤン+ベルリン・フィルとの絶頂期の記録
一昨年から生誕100年、没後20年と記念イヤーを迎え、さまざまな角度で再評価が進められているヘルベルト・フォン・カラヤン(1908〜1989)。レコード録音に対して終生変わらぬ情熱を持って取り組んだパイオニア的存在であり、残された録音もSP時代からデジタル録音まで、膨大な量にのぼります。その中でも、ベルリン・フィルとの結び付きがいよいよ強固なものとなり、水準の高い録音が続々と行われた1970年代は、カラヤンの録音歴の中でも一つの頂点を築いた時代といえます。
すでにこのエソテリックの「名盤復刻シリーズ」でも、DG(ドイツ・グラモフォン)原盤によるシェーンベルクの《浄夜》ほかの「新ウィーン楽派管弦楽曲集」や「メリー・ウィドウ」全曲盤がSuper Audio
CDハイブリッド化されて好評を博しておりますが、今回のEMI録音によるワーグナー・アルバムも同様の充実感を誇る名盤です。
■カラヤンのワーグナーの中でも最高の名盤
カラヤンは生涯にわたってワーグナーの作品を取り上げ続け、「タンホイザー」を除く主要オペラの全曲録音を成し遂げていますが、管弦楽作品でまとめたアルバムについては、まとまった録音は少なく、1957年のベルリン・フィルとのEMI録音(トリスタン、タンホイザー、マイスタージンガー)、1984年のベルリン・フィルとのDG(ドイツ・グラモフォン)録音(タンホイザー、マイスタージンガー第3幕、トリスタン)、1987年ザルツブルク音楽祭でのウィーン・フィルとのライブ盤(これもDG。タンホイザー、ジークフリート牧歌、トリスタン)くらいしかありません。当アルバムは、1974年9月にLP2枚に録音されたベルリン・フィルとの管弦楽曲集から抜粋したものです。木管や金管のソロの完璧なまでの吹きっぷり、重厚で艶やかな金管、厚みのある弦、そして各パートの精巧無比な統一感のある響きなど、カラヤンのもとで20世紀後半のオーケストラ美学を極めていたベルリン・フィルの充実ぶりを刻印した名演です。
■最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化が実現
EMIのカラヤン/ベルリン・フィルの専属とも言える名エンジニアのヴォルガング・ギューリッヒが1974年、新しくなったベルリン・フィルハーモニーホールでの難しいと言われた録音条件を克服し、ワーグナーの大編成オーケストラのスケール感を見事に捉えた録音です。また、テープヒスも少ないため、弱音部の音楽表現もたっぷりと味わうことができます。
今回改めてオリジナル・アナログマスターからのDSDリマスタリングが施され、マスターテープならではのストレスの少ない新鮮なサウンドがよみがえっています。
■「強靭なアンサンブルと豊麗な響き」
『強靭なアンサンブルと豊麗な響きを兼ね備えたベルリン・フィルの特質を生かしながら、細部まで磨きに磨いた表現が貫徹されている。決して威圧的に響かないしなやかな最強音に加え、匂い立つような最弱音を存分に駆使することによって、カラヤンの美学が大輪の花を咲かせたという趣に満ちたワーグナー集になっている。とりわけ《ローエングリン》第1幕への前奏曲と《トリスタンとイゾルデ》の「前奏曲と愛の死」では、時には夢幻的に、またある時は官能的に、オーケストラがこの世のものとも思えない響きを発しているほどである。《ニュルンベルクのマイスタージンガー》前奏曲をはじめ、壮麗な響きもたっぷりと収録されている。』
(満津岡信育、『レコード芸術選定・クラシック不滅の名盤』2007年)
■収録曲
リヒャルト・ワーグナー (1813-1883)
1:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
2:歌劇「タンホイザー」序曲(※)
3:歌劇「タンホイザー」より
ヴェーヌスベルクの音楽[パリ版]
4:歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲
5:歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
6:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
7:楽劇「トリスタンとイゾルデ」
第1幕への前奏曲
8:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より 愛の死
< 演 奏 >
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
※ベルリン・ドイツ歌劇場合唱団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
[録音]
1974年9月22日〜10月1日、15日〜19日、ベルリン、フィルハーモニー
[LP初出]
1C06502603Q, 1C06502604Q(1975年)
[日本盤LP初出] EAC-80419,
EAC-80156(1975年)
[オリジナルレコーディング/プロデューサー] ミシェル・グロッツ
[オリジナルレコーディング/エンジニア]
ヴォルフガング・ギューリヒ
[SACDプロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)
[SACDリマスタリング・エンジニア]
杉本一家(ビクター・クリエイティブ・メディア マスタリング・センター)
[SACDオーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)
[解説]
諸石幸生、門馬直美
[企画協力] 東京電化株式会社
[企画/販売]
エソテリック株式会社