SACD ハイブリッド

ムジークフェラインに響きわたる黄金の
ウィーン・フィル・サウンド
バルビローリによる最美のブラームス演奏の
真の輝きがこれほどだったとは!


ブラームス 交響曲第2番
悲劇的序曲、大学祝典序曲

ジョン・バルビローリ<指揮>
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団



価格:3,300円(税込)
ESSE-90047[SACD Hybrid]
DSD MASTERING
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
CD層:ADD
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用

SOLD OUT!

 

エソテリックならではの妥協を排したSuper Audio CDハイブリッド盤!

 オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、Super Audio CDハイブリッド化による圧倒的な音質向上で話題沸騰中のエソテリックによる名盤復刻シリーズ。発売以来LP時代を通じて決定的名盤と評価され、CD時代になった現代に至るまで、カタログから消えたことのない名盤を高音質マスターからDSDマスタリングし、初のSuper Audio CDハイブリッド化を実現しています。

2010年からは名門EMI CLASSICS名盤の復刻も開始し、よりライブコンサート的なそして自然なプレゼンスに優れた第1級のサウンドで収録されていることを実証。エソテリックの名盤復刻シリーズついての評価を益々高めています。
 


バルビローリ最晩年の豊潤なブラームス  
 
 ジョン・バルビローリ(1899-1970)は第2次大戦後、イギリスのハルレ管弦楽団の常任指揮者として同団の黄金時代を築き上げたイギリスの名指揮者で、その耽美的なまでに情感あふれる演奏でいまだに多くの音楽ファンの心をつかんでいます。SP時代から録音には積極的で、生涯にわたって数多くの録音を残していますが、戦後のステレオ時代では、シベリウス、マーラー、エルガー、ヴォーン・ウィリアムズらの交響曲・管弦楽曲が代表的な名盤として知られています。

1964年にベルリン・フィルと録音したマーラーの交響曲第9番と並んで、バルビローリのディスコグラフィの中でも別格の輝きを放っているのが、1966年から翌67年にかけて収録され、ウィーン・フィルとの唯一の録音となったブラームスの交響曲全集です。当アルバムはその中からウィーン・フィルの美感を最大限に引き出した交響曲第2番と悲劇的および大学祝典の二つの序曲を収めたものです。交響曲冒頭の低弦〜ホルン〜木管の掛け合いの惚れ惚れするような美しさ、第2主題を導入する情感に濡れたチェロ、展開部の雄渾な立体感、そしてコーダの沈み込んでゆく夕映えの響きなど、第1楽章だけでも聴き所が満載です。

ウィーン・フィルとしてもシューリヒト、クーベリック、ケルテス、ベーム、バーンスタイン、ジュリーニと一定期間を置いて第2番の名盤を残していますが、それらの中でも最も情緒の陰影の濃い演奏がこのバルビローリ盤といえます。


最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化が実現
 
 有名なウィーンのムジークフェラインザールは響きが多く、客を入れないセッション録音には難しいホールとして知られていますが、このバルビローリのブラームスは、EMIの典型的なコンサート・プレゼンス的バランスで、ホールに響き渡る豊麗な音楽を余すところなく捉えています。艶のある弦楽パート、チャーミングな木管群、コクのあるウィンナ・ホルンや金管が、見事に溶け合いながらも明晰さを失わずに再現される様は、エンジニア(エルンスト・ローセ)の絶妙なミキシングの手腕の賜物と言えるでしょう。

今回のSuper Audio CDハイブリッド化にあたっては、これまでのエソテリック企画同様、使用するマスターテープの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われました。特にDSDマスタリングにあたっては、D/Aコンバーターとルビジウム搭載マスタークロックジェネレーターなど、入念に調整されたエソテリックの最高級機材を投入。またエソテリック・MEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を伸びやかなサウンドでディスク化することに成功しています。CD時代初期からリマスターされ、現在に至るまで繰り返し再発売されたカタログからは消えたことがない名演ですが、今回のSuper Audio CDハイブリッド化によってオリジナルの輝きがようやく蘇りました。


情感に身を任せ、陶酔境に浸りながらうたう耽美的なロマンの世界

 『それぞれの楽章はほとんどみなワン・テイクで録られたというが、流れのいい演奏で小細工したところなど微塵もなく大河小説を読むような気分になる。晩年のバルビローリの特徴として相対的にテンポは遅く、情感に身を任せ、陶酔境に浸りながらうたう耽美的なロマンの世界である。ディテイルに耽溺する箇所も少なくないが、これを否定するとサー・ジョンの世界は消沈してしまう。VPOとの貴重な最初で最後の出会いである。』

(三浦淳史、『レコード芸術別冊・クラシック・レコード・ブックVOL.1交響曲編』1985年)

『筆者の知る中で、ブラームスの第2番の最も美しい演奏は、この1枚である。端々しく、しなやかで豊かに「歌う」演奏は素晴らしい。ブラームスがスコアのあらゆる音符の中に込めた情感・感情・情緒を読み取り、それをオーケストラの豊かなカンタービレによって具現してみせる。その流麗で豊かに息づく音楽は、ブラームスの構築性以上に、情緒面での深い味わいを見事に描き出している。真にロマンティックな味わい湛えたブラームス解釈である。』

(國土潤一、『クラシック名盤大全・交響曲編』、1998年)


■収録曲
ヨハネス・ブラームス
1:交響曲第2番ニ長調 作品73
2:悲劇的序曲 作品81
3:大学祝典序曲 作品80


< 演 奏 >
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ジョン・バルビローリ


[録音]
1966年12月7日〜9日(1&3)
1967年12月4日〜19日(2)
ウィーン、ムジークフェラインザールにおけるアナログ・レコーディング
※録音データは1985年最初のCD化の際に記述によっています。

[LP初出] ASD2421(1&2)、ASD2433(3)(1969年)
[日本盤LP初出] AA8442(1&2)、AA8444(3)(1969年発売)
[オリジナルレコーディング/プロデューサー] ロナルド・キンロック・アンダーソン
[オリジナルレコーディング/エンジニア]エルンスト・ローセ
[SACDプロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)
[SACDリマスタリング・エンジニア]
杉本一家(ビクター・クリエイティブ・メディア マスタリング・センター)
[SACDオーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)
[解説] 諸石幸生、藤田由之、渡辺護
[企画協力] 東京電化株式会社
[企画/販売] エソテリック株式会社