SACD ハイブリッド

才媛グリモーと巨匠ザンデルリングの邂逅。
若きブラームスの情熱を立体的に表現した
稀有の名演の奇跡的な
デジタル・ライブ・レコーディング!
 
 

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
ケルト・ザンデルリング(指揮)
ベルリン・シュターツカペレ



価格:3,143円(税別)
ESSW-90083[SACD Hybrid]
DSD MASTERING
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用


SOLD OUT!


エソテリックならではのこだわりのSACDハイブリッド・ソフト  

  オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、Super Audio CDハイブリッド化による圧倒的な音質向上で話題沸騰中のエソテリックによる名盤復刻シリーズ。

 今回のエレーヌ・グリモーのブラームス:ピアノ協奏曲第1番は、CD時代に入った1997年のディジタル・ライブ録音ですが、ベルリン・シャウシュピールハウスの響きと相まって、名演奏を一段と引き立てています。
    

 


グリモーのエラート時代の清華  
 
 エレーヌ・グリモー(1969生)は、現在最も世界的に活躍しているフランスの女流ピアニスト。バッハからコンテンポラリーまで幅広いレパートリーを持ち、小柄で華奢な外見からは想像もできないほどダイナミックで豪胆な演奏をすることで知られています。ピアニストとしての演奏活動の傍ら、野生オオカミの保護にも熱心で、それについての著書もあるほど。

 レコーディングにも早くから取り組み、最初はデンオン・レーベルに、1995年から2001年まではエラート・レーベルに、それ以後はドイツ・グラモフォンに、継続的にレコーディングを行い、特に最近は1枚ごとにテーマ性を備えたアルバムを発表し、高く評価されています。

 今回SA-CDハイブリッド化されるのは、グリモーがエラート時代に残した6枚のアルバムの中でも最も演奏内容の濃密な1997年録音のブラームスのピアノ協奏曲第1番です。 
  


一期一会/才女グリモーと老匠ザンデルリング    
 
 ブラームスの2曲のピアノ協奏曲はどちらも華麗でピアニスティックな効果よりも、分厚いオーケストラの響きと拮抗するかのようなシンフォニックな書法で書かれており、ピアニストには音量・スタミナが要求される過酷な作品でもあります。

特にこの第1番ニ短調はその傾向が強く、それゆえ女性ピアニストによる演奏や録音は男性ピアニストに比べると圧倒的に少ないのですが、このグリモーによる演奏は、その中でもレオンスカヤ盤と並んでCD時代にこの曲の名演奏として指を屈すべき傑出した内容です。

特に第2楽章におけるブラームスの青春の雄叫びとでもいうべきロマンティシズムの繊細な表出ぶりは見事であり、両端楽章の密度の濃さ・豪胆さも全く遜色ありません。

 そしてグリモーの名演を包み込むように引き立てているのが、昨年亡くなった巨匠クルト・ザンデルリング指揮するベルリン・シュターツカペレのスケールの大きなオーケストラ・パートです。鬱然とした第1楽章の重量感、ティンパニの轟きの凄まじさ、それとは対照的な第2楽章での熱いロマンの迸りは、ブラームスの作品を最も得意としたこの名指揮者の真骨頂といえるでしょう。長年東ドイツで活動し、ベルリン交響楽団の首席指揮者を20年近くつとめたザンデルリング(1912〜2012)ですが、名門ベルリン・シュターツカペレとの録音は珍しく、その意味でも貴重な記録といえるでしょう。 



最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化が実現

 録音が行われたベルリンのシャウシュピールハウス(現在の名称はベルリン・コンツェルトハウス)は、もともと1817年から21年にかけてドイツを代表する建築家カール・フリードリヒ・シンケルによって建てられたもので、ウェーバーの「魔弾の射手」の初演が行われた由緒ある劇場でした。第2次大戦の爆撃で破壊され、1984年に東ドイツがその威信をかけてコンサートホールとして再建、シンプルながらも美しい内装と豊かな音響とによって、今ではベルリンを代表する演奏会場として親しまれています。特に響きの美しさは、フィルハーモニー以上とも評価されているホールです。

 プロデューサーのレナート・デーンは、ネーメ・ヤルヴィのBISやDGへの一連の録音を手掛けた人物で、さらにDGではチョン・ミョンフンとバスティーユ・オペラの録音のプロデュースを行なっています。ベルリンをベースに活躍するレコーディング・エンジニア、クリスティアン・フェルトゲンは、エソテリックのSA-CD復刻プロジェクトの嚆矢となったギュンター・ヴァントとベルリン・フィルのブルックナー録音を手掛けたヴェテランで、この録音でも、会場を知り尽くしたフェルトゲンらしく、コンサート・プレゼンスの中で、独奏ピアノと分厚いオーケストラの響きのバランスを見事に捉え、ライヴ演奏の熱気を再現させています。

 今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまでのエソテリック企画同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、D/Aコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターに、入念に調整されたエソテリック・ブランドの最高級機材を投入、また同社のMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・デジタル・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。  
 

 



■収録曲

ヨハネス・ブラームス
ピアノ協奏曲第1番ニ短調作品15

1: 第1楽章: マエストーソ
2: 第2楽章: アダージョ
3: 第3楽章: ロンド、アレグロ・ノン・トロッポ

演奏
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
ベルリン・シュターツカペレ
指揮:クルト・ザンデルリング

[録音]
1997年10月21日&22日、
ベルリン、シャウシュピールハウスでの
ライヴ・レコーディング

[CD初出]
3984-21633-2(1998年)

[日本盤CD初出]
WPCS6232 (1998年4月)

[オリジナル/プロデューサー] レナート・デーン

[オリジナル/レコーディング・エンジニア]
クリスティアン・フェルトゲン

[SACDプロデューサー]
大間知基彰(エソテリック株式会社)

[SACDリマスタリング・エンジニア]
杉本一家
(ビクタークリエイティブメディア株式会社 マスタリングセンター)

[SACDオーサリング]
藤田厚夫(有限会社エフ)

[解説]
諸石幸生 宇野功芳 他

[企画協力]
東京電化株式会社

[企画/販売]
エソテリック株式会社