SACD ハイブリッド

チェコの名匠が

その絶頂期に成し遂げた、

<わが祖国>空前の名演。  

 
スメタナ:交響詩<わが祖国>
ラファエル・クーベリック(指揮)
ボストン交響楽団

価格:3,143円(税別)
ESSG-90153[SACD Hybrid]
DSD MASTERING
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用

SOLD OUT!




ESOTERICならではの

こだわりのSuper Audio CDハイブリッド・ソフト

オリジナル・マスター・サウンドへの

飽くことなきこだわりと、

Super Audio CDハイブリッド化による

圧倒的な音質向上で

確固たる評価をいただいている

弊社による名盤復刻シリーズ。

 

発売以来LP時代を通じて決定的名盤と評価され、

CD時代になった現代にいたるまで、

カタログから消えたことのない名盤を

オリジナル・マスターからDSDマスタリングし、

世界初のSuper Audio CDハイブリッド化を

数多く実現してきました。

 

チェコの名指揮者

ラファエル・クーベリック(1914〜1996)は、

アナログ時代のクラシック・ファンには

親しみ深い存在で、当シリーズでも

モーツァルトの交響曲第35番・第40番・第41番(ESSS-90060)や、

ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」全曲

(5グレイト・オペラズESSG/D-90109-17のセットに収録)を

SA-CDハイブリッド化し、ご好評をいただきました。

今回は、1960年代初頭から

1970年代半ばにかけて

クーベリックがドイツ・グラモフォンに残した

数多くの録音の中でも

一頭抜きんでた存在感を誇る、

1971年録音の

スメタナの交響詩《わが祖国》全曲を

復刻いたします。

 


心技体ともに最高潮にあった1970年代のクーベリック  

 

1961年にバイエルン放送交響楽団の

首席指揮者に就任したクーベリックは、

1970年代になって

その音楽活動を大きく飛躍させます。

1972年にニューヨークの

メトロポリタン歌劇場の

史上初の音楽監督に就任し、

その軸足をアメリカにも置くことになったのです。

 

録音面でも、1960年代後半の

4年間を費やして

マーラーの交響曲全集を完成させ、

1970年代に入ると

さらに活動を活発化させていきます。

バイエルン放送響とは

ウェーバーの歌劇《オベロン》、

ワーグナーの歌劇《ローエングリン》や

プフィッツナーの歌劇《パレストリーナ》といった

オペラ全曲盤のほか、

ドヴォルザークのスラヴ舞曲全曲や

ヤナーチェクの《グラゴール・ミサ》を、

ベルリン・フィルとは

ドヴォルザークの交響曲全集を完成させ、

さらに世界の9つのオーケストラを振り分けての

ベートーヴェンの交響曲全集を手掛けるなど、

彼のレパートリーの真髄である

重要な作品を次々と録音していったのです。  





最高の充実度を示す3度目の《わが祖国》     

 

1971年録音の《わが祖国》も、

まさにその最も充実した

録音活動の所産といえるでしょう。

クーベリックはチェコ人の指揮者にとって

最も重要なレパートリーである

この連作交響詩を、この時点ですでに

2度スタジオ録音していました。

 

1952年のシカゴ交響楽団との

第1回目の録音(米マーキュリー)は、

優れたコンサート・パースペクティヴの

録音とも相まってターリヒ盤などと並ぶ

モノラル時代の

この曲の決定盤とされたものでした。

 

1958年のウィーン・フィルとの

第2回目の録音(英デッカ)は、

ステレオ初期の明晰なサウンドと

オーケストラの濃厚な音色が印象に残る

個性的な演奏でした。

 

そして57歳で心技ともに絶頂期にあった

クーベリックがボストン交響楽団と

成し遂げたのは、それまでの

2回の録音を遥かに上回る、

決定盤とも言える演奏でした。

 

悠久の時の流れを感じさせる

「ヴィシェフラード」、

細やかな情景描写が見事な

「モルダウ」と「シャールカ」、

チェコの音楽家としての矜持が光る

「ターボル」「ブラニーク」など、

個々の作品の個性を明確に際立たせ、

感興豊かに描き出しながらも、

決して感傷的にならず、

シンフォニックな構成感を

くっきりと打ち出したクーベリックの解釈は、

アメリカのメジャー・オケの中で

最もヨーロッパ的と賞された

名門ボストン交響楽団の

貴族的な音色と優れた機能性と相まって、

このスケールの大きな交響詩の

あらゆる魅力を開示させた名演が誕生したのです。

 

クーベリックはこのボストン響との録音のあと、

1984年にバイエルン放送響との、

1990年にチェコ・フィルとの

ライヴ録音を発売許可し、

さらにクーベリック没後には

生涯最後の演奏会となった

1991年の東京でのライヴ録音も発売されており、

新しい演奏ほど大きな感情の振り幅が

記録されているのが特徴といえますが、

知情意のバランスが完璧なまでに

保たれている演奏としては、

今もってこのボストン響盤に

指を屈するべきでしょう。




「最もヨーロッパ的なアメリカのオーケストラ」の

特質を体現したサウンド
  
 

このアルバムの録音は、

ボストン響の本拠地である

ボストンのシンフォニー・ホールで行われました。

1900年に建設され、

2600席を擁す

シューボックス型のこのホールは、

全米屈指の音響効果で知られ、

1920年代のクーセヴィツキー在任中の

SP時代から録音に使われてきました。

 

録音の場合は

オーケストラを通常の舞台上ではなく、

座席を取り払った1階の平土間に置き、

さらに左右のバルコニーに

厚いカーテンを垂らすことで

残響成分をコントロールするのが常でした。

 

この録音が行われた1971年は、

エーリヒ・ラインスドルフの後任として

ウィリアム・スタインバーグが

音楽監督を務めた時期に当たり、

ラインスドルフ時代まで

ボストン響の録音を一手に担っていた

RCAの独占契約が切れ、

ドイツ・グラモフォンが次期音楽監督の

小澤征爾との契約を見据え、

大規模な録音プロジェクトを開始していました。

スタインバーグのみならず、

副指揮者のマイケル・ティルソン・トーマス、

オイゲン・ヨッフムやクラウディオ・アバドらが

指揮者として起用されており、

クーベリックもこの《わが祖国》のほか、

バルトークの《管弦楽のための協奏曲》と

ベートーヴェンの交響曲第5番

(9つのオーケストラによる全集の1曲)を

録音しています。

 

RCAによる録音がどちらかというと

オーケストラの各パートを鮮明に捉え、

華やかなサウンドを収録することに

主眼を置いていたのに対し、

DGによる録音はホールの残響感を

より積極的に取り入れ、

細部の明晰さを失うことなく

オーケストラ全体を俯瞰できる

サウンドイメージにシフトしていくことで、

ボストン響の持つヨーロッパ的な

深みと香りのあるしっとりとした音色が

よりはっきりと音として捉えられているのが

特徴といえるでしょう。

 




最高の状態での

Super Audio CD ハイブリッド化が実現     

 この《わが祖国》は、

ドイツ・グラモフォンにとっても

ボストン響にとっても、

この曲の初録音となりました。

 

また第1・第2ヴァイオリンを

左右に分け、

コントラバスをLチャンネル側に置く

対抗配置を好んだクーベリックが、

ボストン響との録音では

第1・第2ヴァイオリンを

Lチャンネル側にまとめ、

コントラバスを

Rチャンネル側に置く

通常配置を採用しており、

その意味でもこの《わが祖国》は

貴重な録音といえるでしょう。

 

今回の

Super Audio CDハイブリッド化に当たっては、

これまで同様、

使用するマスターテープの選定から、

最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、

妥協を排した作業が行われています。

特にDSDマスタリングにあたっては、

DAコンバーターと

ルビジウムクロックジェネレーターに、

入念に調整された

ESOTERICの最高級機材を投入、

またMEXCELケーブルを

惜しげもなく使用することで、

オリジナル・マスターの持つ情報を

余すところなくディスク化することができました。

 

最初期のデジタル録音ということもあって、

LP発売後、早くからCD化され、

カタログからは消えたことがない名盤ですが、

今回さらにリフレッシュされたサウンドで

お楽しみいただくことが

出来るようになりました。

 

 


「脂の乗り切った時期の堂々たるクーベリックの指揮」     

「クーベリック3度目の『わが祖国』の録音である。

全体にスケールが大きくなり、

しかも精密で彫りの深い表現をしている。

もちろん彼の母国の作曲家の作品であるから、

民族的共感が全編に脈打っているのは当然だが、

その旋律の歌わせ方のうまさといい、

リズムの扱いかたの絶妙なことといい、

一段と円熟した感じである。」

(『レコード芸術』1972年3月号、推薦盤)

 

 「クーベリックはこの曲を

詩的情緒よりは

交響的構成に重点を置いて指揮している。

かれは形式と構成に音楽のポイントを求めて、

とくに音の性質に注意を払っている。

(・・・)かれは決して感情に走るロマンティストではなくて、

あくまでも作品の構成に主眼を置いて、

音楽的に純粋に表現しようとする意図が強くくみ取れる。

模倣の部分やカノン風のパッセージも、

またフガートのところにも、

クーベリックは物語からも

また自然や歴史からも離れて、

交響的な組織の中でいかに詩的な

絵画を作るかに注意を注いでいる。

またボストン交響楽団は、

スメタナとクーベリックのその秘密を

確実に認識して、その音を掴み、

また物語の精神を表現している。」

(村田武雄、日本初出盤ライナーノーツより)

 

 

「ボストン響との組み合わせは、

おそらく当時のドイツ・グラモフォンの

アメリカでの勢力拡大の一環としての企画なのだが、

クーベリックはそうした商業的・政策的なものとは

全く無関係に、気負うことなくひたすら

作品への熱い思いを謳いあげている。

米国の楽団のうちでは最も

ヨーロッパ的なオーケストラ、

ボストン響は指揮によく応え、

恣意的ではない情熱をこめて、

深い味わいを伝える好演ぶりである。」

(佐々木節夫、『レコード芸術別冊・

クラシック・レコード・ブックVOL.2管弦楽曲編』1985年)

 

 

「堅実で誠実なスコアの読みが身上のクーベリックが、

最も気力・体力とも充実していた時代の演奏を、

ここで聴きことが出来る。

入念な配慮と、全曲を俯瞰する大きな見通し、

さらにその背後に漲る渾身からの

作品への共感を湛えたクーベリックの指揮ぶりに、

ボストン交響楽団も見事に呼応して、

この名演が出来上がった。」

(國土潤一、『ONTOMO MOOK

クラシック名盤大全・管弦楽曲編』2000年)

 

 

 「脂の乗り切った時期の堂々たるクーベリックの指揮。

全曲を見通す揺るぎのない構成力、

音楽を支える精神の強靭さと平衡感覚、

そして演奏の完成度の高さと

オーケストラ表現のスケールの大きさにおいて、

やはりこの全曲盤には傑出したものがあると思う。」

 (大木正純、『クラシック不滅の名盤1000』、2007年)

 


■収録曲

ベドルジーハ・スメタナ

交響詩《わが祖国》

 

1. 第1曲:ヴィシェフラード

2. 第2曲:モルダウ

3. 第3曲:シャールカ

4. 第4曲:ボヘミアの森と草原から

5. 第5曲:ターボル

6. 第6曲:ブラニーク

 

演奏

 ボストン交響楽団

指揮:ラファエル・クーベリック

 

[録音] 1971年3月、

ボストン、シンフォニー・ホール

 

[初出] Deutsche Grammophon 2707054 (1972年)

[日本盤初出] MG9580〜81 (1972年2月)

[オリジナル/・レコーディング] [プロデューサー] ハンス・ウェーバー

[レコーディング・エンジニア] ハインツ・ヴィルロハーゲン

 

[Super Audio CDプロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CDリマスタリング・エンジニア] 杉本一家

(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))

 

[Super Audio CDオーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)

 [解説] 諸石幸生 村田武雄

[企画・販売] エソテリック株式会社

[企画・協力] 東京電化株式会社